幼い頃、熱心に読んでいた本のひとつにジュール・ヴェルヌの「十五少年漂流記」があるのですが、これがあまりに面白くてすぐに親に、こんな感じの小説他にもないのかと訴えて、たしか次に渡されたのがデフォーの「ロビンソン・クルーソー」だった気がします。
「ロビンソン・クルーソー」も面白くて楽しく読んで次、次!と。そして渡されたのがスティーヴンソンの「宝島」で、でもこれは何だか当時の自分には読めなくて、だから私の冒険への熱は冷めていってしまったのですが、もしあの熱を維持し続けていたら違う人生だったかも、とそんな風に思うと寂しくも、何だか恐ろしくもあります。
こちらはそんな当時の自分も楽しく読んだ小説「ロビンソン・クルーソー」の絵本ですね。なんと絵を書いているのはフェードル・ロジャンコフスキー!
ロシアからフランスへ、そしてアメリカへと渡ったこの絵本作家の作品は日本でも幾つも翻訳されているので、好きな方も多いのではないでしょうか?(自分も大好きなのです。一番好きなクリスマス絵本はロジャンコフスキーの「ミシュカ」かもしれません)
戦禍を逃れ、各地を転々としたこの作家も、もしかしたらロビンソン・クルーソーの生き抜く力に、共感を覚えていたのかもしれません。
ロジャンコフスキーは絵本の絵でありながらもデザイン性も高く、ほんとうに子どもから大人まで楽しめる作品を作っていますよね。
そういえば昨日紹介した「エドワードとうま」のアン・ランドとも一緒に絵本を作っています。(「川はながれる」)
「ロビンソン・クルーソー」をロジャンコフスキーの絵で楽しめる、まるで幼い頃の自分と今の自分がふと出会ったかのような幸福な出会いに思えてしまいます。
この絵本のページをめくっていると、忘れていた、冒険への憧れの思いが、ふつふつと静かに湧き上がってくる気がしてきます。
当店のロジャンコフスキーの絵本の在庫はこちらです。
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