「PICASSO GEHT SPAZIEREN」

昨日は庭園美術館のミュージアムショップBLANCさんでのポップアップストア開催のお知らせをさせて頂きましたが、明日は横浜/綱島のレコード、アンティーク、カフェであるrさんの「Blooming Market」に出店をさせて頂きます。

こちらのイベントはお花がテーマということですので、当店はドイツの昔から続く、可愛い装丁が印象的でファンも多いインゼル文庫の花に関連する本を幾つか持って行く予定でおります。

そんなインゼル文庫でこちらは本日オンラインストアにupしましたピカソのインゼル文庫です。こんなのもあるんですね。

ピカソの絵と、著名な詩人や作家が書いたピカソについての詩によって構成された本で、掲載されている絵はすべてピカソのセルフポートレート(自画像)なんです。

1896年、まだ15歳の頃のセルフポートレートから始まり(10代の頃のピカソは普通の意味で絵が無茶苦茶上手いですね…)、最後は1972年(亡くなる前年ですね)のセルフポートレートで終わっています。

ピカソに寄せた詩を書いているのは、ジャン・コクトー、ジャック・プレヴェール、ポール・エリュアール、パブロ・ネルーダ、ピカソとの交流がよく知られている詩人から、これはインゼル文庫だからでしょうか、ドイツ語系の作家(Eva Zeller、Heinz Czechowski、Fritz Rudolf Friesなど)も多く見られます。

総ページ数は60ページほどのコンパクトな本ですが、こうした、様々な人物によるある一人の芸術家に寄せた文章、そしてその芸術家自身のセルフポートレイトを組み合わせることによって、この芸術家の本質を(それはある「側面」かもしれませんが)炙り出そうと言う、編集の冴えを感じることが出来る本だとも思います。

ピカソは既に多くのことが語られ、研究され、また利用されている作家ではありますが、そんなピカソを題材に、こんな本を作ることも可能なのですね。

そしてやっぱりインゼル文庫は本の佇まいが良いですよね!この本は2004年発行の比較的新しい本で綺麗なのですが、古本屋としてはこの本が時を経てまた、味わいを増していくのも楽しみな気がします。


当店のインゼル文庫の在庫はこちらです。

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