「サルタン王の物語」プーシキン 作 ビリービン 絵 Иван Яковлевич Билибин

イワン・ビリービンの「サルタン王の物語」(日本語版)が入荷しました。

ロシアの絵本黎明期を代表する一人ビリービンは、アール・ヌーヴォーや日本の浮世絵の影響を感じさせる、繊細で豪奢な絵を描きました。当時出版された絵本は、ペテルブルグの帝室文書印刷局による多色石版画で刷られた、それはそれは大変に美しいもので、今ではかなり高価なものになっていますが(1000ドル以下ではとても買えないでしょうか)それに値するほどの美しさを放つ絵本だと思います。昨年出版された「ビリービンとロシア絵本の黄金時代」にてその書影を見ることが出来ます。

さて、こちらの日本語版のビリービンの絵本ですが、オリジナル版に比べればその印刷を嘆く向きもあるかもしれませんが、それでもビリービンの絵の魅力を感じることは十分にできます。色とりどりの装飾、細密と簡略化の驚異的な調和に、何度も絵の細部まで目を凝らしてため息を漏らしてしまいます。

惜しむらくはこの日本語版(1997年刷)も、刷部数が少なかったのか、現在では古書価が高騰してきてしまっています(当店では出来るだけ価格を抑えめにしておりますが)。お探しの方いましたら、ぜひサイトの方でも見てみて下さい。


当店在庫はこちら「サルタン王の物語」


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