こちらの「雉女房」は村山知義を父に持つ児童劇作家の村山亜土さんと、芹沢銈介さんに師事し、型染めや装丁、イラストレーションなど多岐にわたる活動で知られる柚木沙弥郎さんお二人による絵本です。
お話は日本の民話を思わせる動物の恩返しをベースにした、少しだけ切なく悲しいお話です。
柚木沙弥郎さんの土着的な感覚を感じさせながらも、何処か都会的な雰囲気を醸し出す絵が、このお話の悲哀を鮮やかに浮かび上がらせています。
写真のページを見ていただくと感じられると思うのですが、形と色の調和がとても美しいのです。ページをめくるたびに、ここの色を、こんな風に描けるんだ、と何度も何度も感心してしまいます。柚木さんのこの色の妙技を是非感じて欲しいです。
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