チェコの絵本作家、ヤン・クドゥラーチェクが挿絵を手掛けた「Legendes du soleil de la lune et des etoiles」は世界各国の、太陽、月、星、空、宇宙などに関する伝説を集めた本なんです。
そのお話はヨーロッパ各国(ギリシャ、フィンランド、リトアニア等)だけにとどまらず、ロシア、アフリカ、東南アジア、南北アメリカ大陸に伝わる伝説が収められています。
この本は「LEGENDES et CONTES」(フランス語版のシリーズ名です)というシリーズの中の一冊で、もとはプラハの出版社が出していた、世界各国のおとぎ話や、グリム、アンデルセンのお話にチェコの絵本作家が挿絵を描いた本のシリーズなんですね。
大きな判型で、テキストも多い本ですが、クドゥラーチェクのイラストは白黒の小さなカットは本の中に多くあり、何よりも、1ページまるまる使ったカラーイラストはとても美しく、クドゥラーチェクのファンの方にも、まだその作品を見たことがない方にもお薦めできます。
クドゥラーチェクの絵の特徴は幾つもあると思うのですが、この本で特に気がつくのはその輝くような色彩でしょうか。
まるで描かれたそのもの自体が発光しているかのような、不思議な光を帯びて、クドゥラーチェクの描く神話の者たちはページの上に佇んでいるのです。
そしてもう一つ、いつも大きく描かれるその目は、まるで星のように、その中に宇宙を秘めているかな深さで輝き、この世界にある無数の目の中にはそんな風に、それぞれの宇宙があることを語っているようにも感じられるのです。
お話は小さなお子様用、というよりは子どもに読み聞かせる時には小学校低学年ほど、自分で読むには小学校高学年ほど、と言う感じなので、フランス語のテキストとしては、初級者の終わり、中級者の始め、程度のレベルの方に良いでしょうか。
クドゥラーチェクの絵が、とても美しいので、是非オンラインストアの方でもご覧ください。
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「Legendes du soleil de la lune et des etoiles」Jan Kudlacek
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