「Höchst nützliche und dankenswerte Erfindungen」Bohumil Stepan

先週紹介させて頂きました、チェコのアーティスト、ボフミル・シュチェパーンのこの新書サイズの本は「Höchst nützliche und dankenswerte Erfindungen」と言うちょっと(とても)変わった本です。

ドイツ語に詳しくないのですが、どうやらタイトルは「最も賞賛され有用な発明品」というような意味だそうです。

このドイツ語版の発売から2年後1973年にはチェコ語版も発売されており、そちらのタイトルはただ単に「VYNALEZY」(発明)となっています。

タイトルからして怪しいですが、さて、奇怪なイラストが描かれた表紙からページをめくると、中には、もっと奇怪な「発明品(?)」の数々が描かれています。

鍵穴が付いている鍵、羽の生えた梯子、王冠をかぶったお尻、などなど、たっぷりのユーモアにスパイスほどの不気味さが少し。イラストにはテキストが添えられております。(恐らくその摩訶不思議な発明品の解説なのでしょう、読めないのが口惜しいです…!)

一体どんな解説が??

コンセプト的にはブルーノ・ムナーリの「ナンセンスの機械」と似たアイデアの本ですね。

コラージュを使った作風、そのユーモアと不気味さのバランスは、例えばマン・レイや、マルセル・デュシャンを思い出させもします。

割れたお尻,,,(普通ですかね?)、噴水傘(これは立派な発明のような気もします)

こんな不思議な本ですが、新書サイズのペーパーバックというのもまた、なんとも言えず良いですね。

ペーパーバックという「簡易的な製本の大衆向けの本」としてのイメージがある「物体」を、全くそれにそぐわない内容の本にしてしまうところにもボフミル・シュチェパーンのユーモアを感じてしまいます。

当店のBohumil Stepanの本はこちらです。

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