「Der Kleine Hawelmann」Else Wenz-Vietor

テオドール・シュトルムの「ちいさなヘーベルマン」のお話は、リスベート・ツヴェルガーの絵ものをもう2年ほど前になりますが紹介したことがありました。こちらです。


さて本日はその「ちいさなヘーベルマン」のエルゼ・ヴェンツ・ヴィエトールが絵を手掛けたものです。

エルゼ・ヴェンツ・ヴィエトールは1920〜30年代にはドイツで最もよく知られた絵本作家の一人で、2010年代の今でも、彼女の絵本はドイツ本国では復刻出版され続け、今でもなお愛され続けている作家です。

描く絵は可愛らしくも何処か幻想的な雰囲気を持ち、ドイツ絵本らしい色彩(黒を効果的に使う手法)で、日本人の好みの感覚にもとても合った作家だと思います。

この「Der Kleine Hawelmann(小さなヘーベルマン)」はわんぱくでわがままな幼い子のお話なのですが(こう聞くと何か思い出しませんか?)...このヴェンツ・ヴィエトールのこの絵本を見ると、そう!あのモーリス・センダックの名作「かいじゅうたちのいるところ」と似た構図の絵があるんですね。

もしかしたらセンダックはこの絵本を参考にしたのかもしれない…なんて思うと面白いですね。

また他の絵ではマザーグースの「ヘイ・ディドル・ディドル」をパロディにしたような絵があったり(猫が月の上を飛んでいます!)もしますよ。

今日から6月、段々と夜が素敵な季節になってきました。そんな「夜」を横断していく、ドイツの名作古典絵本を是非ご覧ください。


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Der Kleine Hawelmann」Else Wenz-Vietor

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