少し前から、ゲルラハ青少年叢書のシリーズを幾つか更新しております。
この叢書は、20世紀初頭に出版人であるマーティン・ゲルラハによって出版された、子どものための本のシリーズです。
『青少年の文学教育と芸術教育のための書籍の宝庫』をコンセプトに、一流の芸術家達によって作られた子どものための本のシリーズ。
芸術家たちを起用し、高い質の子どものための本を作ったシリーズというのは幾つもあると思いますが、このシリーズの特徴は1900年初頭のオーストリアで作られたということ、つまり当時のユーゲント・シュティールという大きな芸術運動の中で作られたシリーズということでしょうか。
参加しているアーティストもユーゲント・シュティールの著名な画家が多く参加しております。
本シリーズ『ゲルラハ青少年叢書』の最初の刊行は1901年。
刊行第一巻はIgnaz Taschnerによるグリム童話集です。
シリーズはの判型はどれも15cm×14cmと小振りなサイズで統一され、1924年の最後の刊行作品「アンデルセン童話集3」まで、34冊を数えました。
勿論担当した画家によってそれぞれの雰囲気は異なるのですが、どれも当時のアール・ヌーヴォー〜ユーゲント・シュティールの耽美的とも言える装飾的な美しさを、どの刊行作品でも見る事ができます。
当時のオリジナル、1980年代に出版された復刻版、そして2012年の復刻版などを幾つか更新しております。
もう売れてしまったものも多いのですけれど、このシリーズを日本でまとまめて見ることが出来るのはあまりないかと思いますので、ぜひ御覧頂ければと思います。
当店のゲルラハ青少年叢書はこちらです。
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