「キャッツ」というと、ミュージカルのイメージという方も多いかと思いますが、原作はこの、アメリカ近代詩を代表する詩人/批評家T.S.エリオットの作品なんですね。
子どもを楽しませるために作られた言葉遊びの詩で、ミュージカル版のようにストーリーがあるわけではなくて、色々な猫たちの個性的なキャラクターが軽快なリズムで歌われた楽しい詩です。
親しみやすく愉快で、人気のある作品なので多くの絵本作家がこの詩に挿絵を付けて本にしてきました。
当店に本日入荷したのはこの「キャッツ」のエドワード・ゴーリー版(日本語)とNicolas Bentley版(英語)です。
どちらも登場する猫達のとんでもないキャラクターがユーモラスに描かれている点では共通ですが、ゴーリーの描くその独特の抜けたセンスは、このキャッツと言う作品のとても合っていますし、Nicolas Bentleyのキャッツは人間と猫の関わり合いが、優しい視点で描かれ、その柔らかい色彩とあいまって、少し穏やかなニュアンスの作品に感じられます。
キャッツを知っている方はそれぞれにお気に入りの猫が居るでしょうか?個人的にはエロール・ル・カインの絵本で「キャッツ」は幼いころから親しんでいたのでグロウルタイガーを贔屓にしてしまいますね…。
こういった子どものための詩作品は、脚韻や言葉遊びで作られているイメージが原作を読むととてもわかり易いので、日本語版と見比べながら読んでみるのもお薦めです。
当店にはこの二冊のキャッツの他にもハンガリーの絵本作家/画家、サーントー・ピロシュカが描いた絵本(ハンガリー語)の在庫もございます。
宗教的な題材を多く描いたピロシュカのキャッツはまた、雰囲気の異なる絵本ですので、是非こちらもあわせてご覧ください。
当店在庫はこちらです。
「キャッツ」エドワード・ゴーリー
「Old Possum's Book of Practical Cats」NICOLAS BENTLEY
「MACSKAK KONYVE」T.S.ELIOT SZANTO PIROSKA(サーントー・ピロシュカ)
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