「はるになったら」シャーロット・ゾロトウ ガース・ウィリアムズ

まだ寒い日は続いておりますが、それでも段々と春の空気や空の色を感じる季節にもなってきましたね。

今日はこちらの絵本「はるになったら」です。

作者のガース・ウィリアムズの絵本は日本でも沢山翻訳出版されているので皆さん好きな絵本がそれぞれあるかもしれません。

中でも「しろいうさぎとくろいうさぎ」「うさぎのおうち」などうさぎが主人公の絵本が人気でしょうか。

この絵本「はるになったら」はそんな動物たちのお話ではなくて、ひとりの女の子、まだ幼い弟を持つ女の子がその弟に語りかけていく形式で進む絵本になっています。

この絵本はこんな風に始まります。

あるひ、ちいさなおんなのこが、

ちいさな おとうとに いいました。

はるになったら、

おはなを たくさん つんできて、

はなたばを つくってあげる。

女の子はこの小さな弟のためにしてあげたいこと、小さな弟と一緒にしたいことなどを、つらつらと思い描いて語るのです。

うみに いったら、

まきがいを ひろってくるわ。

なみの おとを きかせてあげる。

えいがに いったら、

うたを おぼえてくるね。

おうちで まねして うたってあげる。

お姉さんになった女の子が、弟をやさしく見守りながら、これからしたいあれやこれやを思い浮かべるのと、大人が長い冬の間に春を思い描いて、春になったらしたいあれこれを想像するのと同じ気持ちかもしれません。

そんなやがて来る未を楽しみに、期待に胸をふくらませる気持ちは、今の春の本番をすぐ目の前に控えた今の季節にぴったりの絵本だとも思います。


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はるになったら」シャーロット・ゾロトウ ガース・ウィリアムズ

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