フェリクス・ホフマン挿絵の『ロミオ&ジュリエット』
そう聞いた瞬間に、ああ、それはとても良さそうだな、と思っていただける方も多いのではないでしょうか?
木版で描かれるホフマンの、あの素朴ながらも情感漂う絵であの物語が語られるのかと思うと自分も、これは…、と期待に胸を高鳴らせ、本を開いたのでした。
ところでこの『ROMEO UND JULIA』は良く知られているシェイクスピアの戯曲「ロミオ&ジュリエット」ではないんです。
本書はイタリアのLuigi da Portoによるもので、シェイクスピアの戯曲の元となった作品の一つですね。
シェイクスピアの戯曲は多くは、既存の伝説や物語をベースにしたものが多く「ロミオ&ジュリエット」も前身の作品や伝説が幾つかあり、創作されたものでした。
本書のLuigi da Porto『ROMEO UND JULIA』は1530年頃の出版ですが(シェイクスピア作品の「ロミオ〜」は初演が1595年頃と言われています)、物語の筋などはシェイクスピア作品ともうかなり近いようです。
さてさて、このフェリクス・ホフマンの挿絵による『ROMEO UND JULIA』は、やっぱり素晴らしのです。
物語の筋もシェイクスピア版とほぼ同じ、ということで描かれている場面はどんな場面なのか、すぐにわかるかと思います。
この恋愛悲劇の中にめくるめく現れる喜び、悲哀、愛の、それぞれの美しい場面がホフマンの手によって、永遠のものへと近づいている、などと言うのは大袈裟でしょうか。
短い命を、その愛で燃やし尽くした二人の人間の感情の輝きが、この本の中にホフマンの手によって刻まれている…、そう感じるのです。
とても、美しい本です。
ぜひオンラインストアでも御覧ください。
ちなみに本書は1000部限定でナンバリングも入っている本です。当店在庫品は644/1000です。
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