本日は安野光雅さんのカット集のシリーズの本が3冊入荷しております。
「カットのエスプリ」「旅のイラストレーション」「ニュルンベルクの道画師」です。
以前もこちらの本は紹介させて頂いたのですが、岩崎美術社の「双書 美術の泉」の中の3冊で、「旅のイラストレーション」は1975年の1年間にわたって週刊現代に連載された本田靖春さんのドキュメントの挿絵をまとめたもの、「カットのエスプリ」は「ホームソング」という楽譜集に描きためたものをまとめたもの、「ニュルンベルクの道画師」は阿部謹也さんの連載の挿絵として掲載されたものをまとめたものですね。
安野光雅さんがこうした「カット」についての文章を寄せています。
「やはり、カットは紙面のスペースを埋めるためのものでもなければ、文章の内容を図解的に補足するものでもないのです。ちょうど、大切な本にはさんだ押し花のように、なくてもいいけど、あれば、それは、無機質な活字の紙面に、手づくりの彩りをそえるものです。たとえ下手なカットでも、見る人は、その押し花から、何等かの匂いをかぎとってくれるでしょう」
当店に今回入荷した商品はこの3冊のうち2冊が安野光雅さんのサイン本で、また、前所有者の方の蔵書票の貼付けがあります。
この蔵書票がまた面白く、安野さんのイラストを引用、切り貼りし手作りしたもののようです。
蔵書票については昨日少し紹介させていただきましたが、こんな風に手作りで作るのも面白いですね。
蔵書票を含め、本の状態も良いので、前の所有者の方がとても大切にされていた本なんだと感じられる本で、これも古本の魅力のひとつかもしれません。
オンラインストアのほうで、蔵書票、サイン含め確認できますので是非ご覧ください。
当店在庫はこちらです。
「カットのエスプリ」
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