「フルリーナと山の鳥」アロイス・カリジェ

スイスの絵本作家アロイス・カリジェは安野光雅さんが積極的に紹介したこともあって、日本でも人気のある作家さんですね。

この「フルリーナと山の鳥」をはじめとして、その作品ではいつも彼の生まれ育ったスイスの風景を見ることが出来ます。

人々が自然の中で生きる姿、動物たちや自然と共に生きる姿が穏やかな形で描かれています。

フルリーナは高い山の奥にすむ女の子です。

フルリーナの家族は谷間に夏がくると、村にある家から山の夏小屋へと登っていきます。夏の間中、干し草作りや、牧場巡りと、素晴らしい夏の日々を過ごすのでした。

そんなある日、フルリーナは親からはぐれてしまった小鳥のヒナと出会います。小鳥を助けたフルリーナは小屋へと連れて帰り、大切に育て、その夏を一緒に過ごすのですが、やがてお別れの時が来てしまいます…。

シンプルのお話なのですが、このお話をほかとは違う特別なものにしているのはカリジェの描き出す、この空気感でしょうか。

人々と自然の、持ちつ持たれつの関係は都会にいるとあまり感じないかもしれませんが、こうした厳しい自然とともにある山での生活の感覚を、彼は見事に描いています。

カリジェのパステルが描く一本の線にも、スイスの針葉樹林や、氷を覗かせる山肌の面影が見えてくるように感じます。

カリジェの絵本は当店には只今「フルリーナと山の鳥」以外にも幾つか在庫ございますので、是非オンラインストアでも御覧ください。

当店在庫はこちらです。

フルリーナと山の鳥」アロイス・カリジェ

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