個人的にとても好きな作家なのですが、Dahlov Ipcar(ダーロフ・イプカー)の絵本を紹介するのは初めてだったでしょうか。
彼女は1917年生まれのアメリカの画家/イラストレーターで1950年〜70年代にかけて30冊以上の絵本を出版しています。
動物たちの姿を多く描き、アメリカのカントリーサイドの風景、牧畜、そして野生の動物達などを、プリミティブアートのような純粋な感性を保ったまま、イラストレーションとしてとても高い完成度で実現した素晴らしい絵を描いています。
その絵本はどれも人間よりも自然や動物たちが主役で、今日紹介します「Dahlov Ipcar’s Farmyard Alphabet」でもそれは同様に見られます。
この絵本はABCブックなのですが、そのタイトルの通りに、Farmyardの中の風景でそれぞれのABCが詠まれています。
馬、牛、羊、猫や犬、作られるジャムやミルク、枝に巣をつくる小鳥、ニワトリ、かかし、そんな農場の風景が、優しい眼差しで描かれています。
一番の特徴はやはりその色使いでしょうか。イプカーの絵からいつも感じられるじんわりと感じる暖かさはこの色彩感覚からきていると思われます。
彼女が雪の景色を描いても、まるで暖炉にあたって窓の外を眺めているような、そんな風に感じられるのです。
近年は再評価が進み、アメリカ本国でも2000年以降には数多くの絵本が復刻され出版されています。日本でも「よるのねこ」をはじめ数点が出版されておりますが、私は数年前にロンドンの美術館のギャラリーショップで見たのが初めてでした。そこで手にとり、ページをめくりすぐにこの作家に心奪われてしまいました。
こちらのABCブックはボードブックタイプですので、小さなお子様から楽しめる絵本です。
当店では今後もお薦めし続ける作家さんですので、是非オンラインストアで御覧頂ければと思います。
当店在庫はこちらです。
「Dahlov Ipcar’s Farmyard Alphabet」Dahlov Ipcar
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