本日はしかけ絵本が幾つか入ってきました。
2012年に日本で翻訳版が発売されるとともにすたちまち話題なったので、書店などで実際に手にした方も多いと思います。アヌック・ボワロベールとルイ・リゴーのしかけ絵本も入ってきました。
こちらは「Wake Up, Sloth」日本語版では「ナマケモノのいる森で」ですね。英語版は随分とタイトルが違うので、原書フランス語版を確認したのですが、そちらは「Dans la forêt du paresseux」と日本語版と同じでした。英語版だけタイトルの訳が結構違うのも面白いですね。
さて、こちらのしかけ絵本のお話はというと。
ある森があります。そこでは鳥たちが歌い、猫は休み、アリクイもいて、そしてナマケモノのいる森でした。
そんな森に突然轟音が鳴り響き、機械が森林伐採を始めます。
みるみる森は破壊されていき、動物たちは逃げ出し、やがて人々も逃げ出します。
ナマケモノは呑気に木の枝にぶら下がっていたのですが、その最後の一本の木も切り倒されてしまいます。
裸になり、荒廃してしまった土地だったのですが、そこに一人の男が現れ、土を蘇らせ種を蒔きます。
すると種からは芽が出て、ナマケモノも戻ってきました。
最後にはまた森が蘇り、動物たちが戻ってくるのです。
お話自体はとてもシンプルなのですが、この絵本の仕掛がなんとも素晴らしいのです。
森があり、それが伐採され、何もなくなってしまい、またその土地から芽が出て、豊かな森が蘇る、その一連の時の流れを巧みに表現しているのです。
普通のしかけ絵本と違って、ページを捲っても切り抜かれていたページの一部がそのまま残る仕掛けになっていて、その事によって森が破壊され、蘇るという時の流れの表現が明確に読み手に伝わるようになっています。
ちょっとした仕掛けのようにも思えますが、しかけ絵本に対する目のつけどころが違うというか、ちょっとオシャレなんですよね。
全ページで何処かしらにナマケモノがいるので、それをお子さんと一緒に探すのも楽しいと思います。
このアヌック・ボワロベールとルイ・リゴーのコンビのしかけ絵本「オセノア号、海へ!」も一緒に入荷しておりますので、是非こちらもオンラインストアで御覧ください。
当店在庫はこちらです。
「Wake up, Sloth!」Anouck Boisrobert Louis Rigaud
「オセアノ号、海へ!」アヌック・ボワロベール ルイ・リゴー
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