蔵前のお店の工事を進めて頂いているのと同時に、店内で使う棚などの什器もアンティークのものを探してもらっているのですが、メインとなる大型の本棚として、ぴったりの凄いものがイギリスのオークションに出ると先日お話を頂き(幅4m高さ3m程の超大型ブックケースで、ヴィクトリア朝時代の田舎のお城から出たものだそう)、これは!と思い、何とか購入したいと希望を伝えていたところ、手に入れることが出来そうな目処がついたとの連絡を頂きました。
金額も物凄いので…うちのお店に置けるかまだ確定ではないのですが、皆さんにお披露目できたら嬉しいな、と思っております。
色々と楽しみなことは多いのですが、懐がものすごく寂しいです…。
こちらは先日幾つかの絵本がまとめて入荷した南本樹さんの「ぼうしのくに」です。
1980年代に多くの絵本を出版し、ボローニャ国際児童図書展で、エルバ賞受賞も受賞している絵本作家さんですが、最後の刊行作品は恐らく2007年で、近年は忘れられた作家になっているかもしれません。
この「ぼうしのくに」では点描を使って絵が描かれているのですが、この技法も相まって、不思議な作品世界を見せてくれる面白い作品になっています。
母親を待つ男の子が、その待っている夕方〜夜にかけての時間の間に、不思議な国へと迷い込んでいくのです。
点描と言うとジョルジュ・スーラが思い浮かびますけれど、この作品はまさにスーラ的な感覚を強く感じますね。
その技法だけでなく色彩の感覚や構図のセンス、スーラの代表作である「グランド・ジャット島の日曜日の午後」を思わせるページもあります。
優しい絵柄で、不思議な世界へと誘い込んでくれる。
たむらしげるさんや、上野紀子さんの絵本が好きな方は、南本樹さんの絵本も好きなのではないでしょうか?
ぜひ、当店のオンラインストアの方でも御覧ください。
ちなみにエルバ賞受賞作品の「ふうせんとおじさん」も入荷をしております。
当店の南本樹さんの絵本はこちらです。
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