「イワンの馬鹿」トルストイ 作 ハンス・フィッシャー 絵 小宮由 訳

本日のオンラインストアの更新では久しぶりに古書に加えて、新刊商品の更新もしております。

その新刊の本は、こちら先月の10月に発売になった「イワンの馬鹿」レフ・トルストイ作 ハンス・フィッシャー絵 小宮由訳の一冊です。

この本は、何と言いますか、色々と物語の詰まった一冊ですね。

詳しくはこの本のあとがき/解説に譲りますが、トルストイの名訳で知られる北御門二郎のお孫さんである、小宮由さん訳によるトルストイのお話。

トルストイのこの民話をフィッシャーの絵で、また、子どものための本の翻訳者である小宮由さんの訳で読むことが出来る。

トルストイと聞くと、何やらかたそうな印象を与えてしまうかもしれませんが、子どもから大人まで、広く楽しめる作品です。

そして何かとても大切なものが、この作品には根を下ろしています。

(宮澤賢治の作品を思い浮かべていただくと印象が近いかもしれません)

トルストイが「これからは、民衆とともに生き、人生のために有益な、しかも一般の民衆に理解されるものを、民衆自身の言葉で、民衆自信の表現で、単純に、簡素に、わかりやすく書こう」という想いから生まれたこの作品自体が、この、北御門二郎さんから小宮由さんへと繋がれた現実の物語とも響き合う気もします。

本の装丁も素敵です。

カバーは無いタイプで。表紙の中央にフィッシャーのイラストのプレートが貼られています。どことなくモダンでありながら、クラシックな感触もあります。

うちの店では、ずっと置いておきたい、いつも店の本棚に一冊あると良いなと思う、そんな一冊です。


イワンの馬鹿」トルストイ 作 ハンス・フィッシャー 絵 小宮由 訳

0コメント

  • 1000 / 1000