こちらはアメリカの著名なグラフィックデザイナー、ポール・ランドの絵本「ぼくはいろいろしってるよ」です。
ポール・ランドは色々な大企業のロゴデザインなど、多数の仕事を残したアメリカデザイン買いの巨匠の一人です。あのスティーブ・ジョブズともNeXT社でともに仕事をしたりもしていますね。
デザイナーが作った絵本ということで、やはり最初に目に行くのはその絵や、文字を含めて画面構成の美しさ、楽しさなのですが、この絵本はお話もとても素敵です。
子どもの視点でいろいろな「しっていること」を話してくれます。
ぼくはいろいろしってるよ…
ねこはにゃおとないて
いぬはわんとほえて
そうやってはなしをしてるのさ
ぼくはしってるよ
せかいはひろい
おほしさまはとおい
おつきさまは よるの
ランプで
おひさまは
とっても まぶしい
まるい パン
こんな風に素朴で、それでいて新鮮な目線で知っていることを語ってくれ広い世界を見せてくれます。
このまま自由でのびのびとして雰囲気で終わるかとおもいきや最後は
「でもおおきくなるともっともっといろいろしってるんだよね」
という言葉で締めくくられています。
大人が読むとそのアイロニーに自分の身を思わず振り返ってしまいます。。自分なんか、何も知らないな、と考えてしまうのと同時に、自分の言う「知っている」とこどもの言う「知っている」の違いにも気付かされ、考えさせられます。
お話を書いているポール・ランドの妻アン・ランドは、夫との共作絵本以外にも、オーレ・エクセルやロジャンコフスキーとも絵本を作ったりもしていますね。どれも素晴らしい絵本なので、機会があれば是非身て欲しいです。当店に入荷した際にはまたその時に紹介させていただきますね。
「ぼくはいろいろしってるよ」アン&ポール・ランド
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