「BROUCCI」Josef Wenig Jan Karafiat

羽を持った子どものイラストが可愛らしいこちらは「BROUCCI」という絵本で、チェコでは誰もが知っている児童文学作品のひとつです。

お話の作者はヤン・カラフィアートという牧師、作家でこのお話を1976年に自費出版しました。

最初にイラスト付きの版が出たのは1902年(Vojtech Preissigによる挿絵)でそれ以来、多くの著名なチェコのイラストレーターが挿絵を描き、イジー・トルンカなども(当店にも在庫ございます)この絵本を出版(1968年)しています。

日本でも「ほたるっこ」と言うタイトルでヴェラ・ツィブルコヴァによるイラストのものが翻訳出版されてもいます。

今回ご紹介するものはJosef Wenigによるイラストのもので、恐らく1910年代の版の本で(著者の名前に誤植がある最初期の版)ですのでもう100年近く前の本ですね。(ちなみにチェコスロヴァキアの建国が1918年です)

この時点でかなり刷られているようなので、昔から本当に良く読まれた作品なのだと思います。

戦前の刷なので、汚れ、傷みなどが目立つのですが、長い年月を経た本だけが持つ独特の雰囲気を保ち、表紙の絵も素晴らしく、中のカラーイラストも数は少ないですが、夜の場面を描いた絵などは不思議な魅力を放っています。

お話はタイトルの通りホタルの子どもが冒険や人との交流を通して成長していく物語ですね。

日本のチェコ絵本を多く扱う本屋さんでは、度々この絵本のトルンカ版が紹介されておりますけれど、こちらのJosef Wenigによるものも負けず劣らず素晴らしい絵本です(少し調べてみましたがJosef Wenig版を扱っているのは日本では当店だけのようです)。

Josef Wenigはチェコの演劇舞台のデザインを中心に活躍したデザイナー/イラストレーターで、児童文学の挿絵も数冊手掛けており、これはその中の一冊になります。

当店には日本語翻訳版の「ほたるっこ」の在庫は現時点ではないのですが、ご希望でしたら当店が手配いたしますので、一緒にお送りすることも可能でございます。

トルンカ版とあわせてぜひオンラインストアでも御覧ください。

BROUCCI」Josef Wenig Jan Karafiat

Broucci」JIRI TRNKA Jan Karafiat

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