『血と羽根』ジャック・プレヴェール シバタリョウ

こちらのシバタリョウさんの『血と羽根』はフランスの詩人ジャック・プレヴェールの同名の詩から、描いた作品です。


血と羽根 小笠原豊樹 訳


想い出のひばりよ

流れるのはきみの血だ

ぼくのではない

想い出のひばりよ

ぼくは拳をにぎりしめた

想い出のひばりよ

死んだ鳥 きれいな鳥よ

きみはこなければよかった

ぼくのてのひらに

忘却の粒をたべに。


プレヴェールの詩は、どう読めば良いのでしょう。

なにか悲しい記憶が、いや、楽しい想い出であるが故に、それが失われた今となっては、そのことを思い出すことが身を引き裂くほどの痛みを伴う。

その想い出を、突き放そうとしながらも、離れることのできない(しかし記憶は次第に薄れていってしまう…)、その相反する揺れ動く二つの感情を、うたっているのでしょうか。

美しく、悲しい響きを持った詩ですね。

シバタさんは、その忘却の粒を食べにきた(きてしまった)鳥の姿を描いています。

どうぞご覧下さいませ。


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『血と羽根』シバタリョウ

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